反魂丹むかし話(とやまの民話より)
2024年7月11日
富山の薬屋、池田屋安兵衛商店です。
反魂丹にまつわる昔話を。(とやまの民話より)
むかーし昔のことじゃった。
ある武士の母親が重い病気にかかりました。
いろいろ手をつくしたものの、症状は悪化するばかり。
あとは神仏に頼るしかないと、立山に登り一心に祈願しました。
するとその夜夢の中で阿弥陀如来から妙薬の作り方を授かったのです。
急ぎ帰ったものの、一足違いで母は亡くなっていました。
嘆き悲しみながらも武士は薬を調合し母の口に注ぎました。
するとどうでしょう。
母は生き返り、病気も治っていました。
阿弥陀如来に「まだ来るの早い」といわれ、
不動明王尊に「早くかえれ」と背をたたかれたそうです。
つまり身体に魂を返してくれる薬というのが 反魂丹の名の由来です。